なこ編 episode 0
嵐の前

　今日は、ま、地獄でした。

　生理痛でさ、話をするのもいやだっちゅーのに、なこは布団の上でおもらしをするし、しょうは痛い下腹部で跳ねて遊ぶ。夕食を出せばいらない、片付ければおなかが空いた、だとさ。最後の最後まで、今日は最悪。あ、でも夜中に一度起きるから、そのときまでは今日は終わらない。

　今夜はおもらしのせいで、私の敷布団がないんだよ・・・やだやだ。

　でも、日々成長している子供たちは面白い存在ではある。公園の砂場でどんぐりケーキを作るのにすっかり飽きたなこは、きのこスパゲティを作ると宣言。周りのお母さんたちを唸らせてる。しょうは「ぶー、ちょーらいっ！（にっぱり。笑）」といい顔をして、周りのお母さんたちを笑わせる。いや一部には「お茶ぐらいで、そんなに沢山芸をしなくても」という評判もあるけどさ。

　幼稚園への入園なんかはむちゃむちゃ厳しくて、ちょっとびびり気味。カリキュラムが少なすぎるか多すぎる、という二つの選択肢しかなくてね。礼儀作法も同じく。むるっちとしては「適当にやってくれる」というのがよかったんだけど。それで、どの園もいまいち、決め手に欠ける。

　あちこちで入園説明会＆体験保育があるんだけど、かといって全部に参加してみる気力もなし。

　１１月１日に願書受け付けで翌日には入園可能かどうかが判明（定員オーバーなら抽選、もしくは最初から先着順。でも先着だと夜中から並ばなくちゃならなくてね。たかが幼稚園ってことで抵抗が・・・）して、入園金１０万弱を収めてめでたしとなる訳だ。
　全然お受験とは無関係なのにこの状況だよ。文部省の方針で、一クラス３０人に決められたそうで、ここら近辺の幼稚園はすべて定員を削減してるのよ。年中さんに至っては募集のないとこもあるくらい。
　なこは年少から入園するんだけど、さ来年から２年保育を予定してた人が来年募集がないと困ると今年から入れるってケースが増えるみたいで、いつもの年とは様相が違ってきてるのね。おまけに縁故優先だから、わざわざ近所の在園児のお母さんに頼んで願書をもらったりしてます。縁故ってね、在園児の兄弟、卒園児の兄弟、近所の仲良し（在園児の紹介）の順だから何もないよりはましってぐらいなものなのよ。なんだかうんざり。でもさ、なこが入っていれば、しょうは確実に入園できるってことでもあって。複雑な気持ちだよ。

　もうとにかく何でもいいから、うちの子、今すぐ入園させてくれぇ！