「お名前は？」

「お名前は？」「しょーたんでっしゅ」「なこちゃんです」と言えるようになって久しいが、「お名前は？」という問いに答えないことがある。それは「赤ちゃんごっこ」と「わんわんごっこ」のときである。

プラスチック製の洗濯籠に入って「えーんえーん」と嘘泣きするのが赤ちゃんごっこ。なこでもしょうでも、赤ちゃん役でない方が面倒を見ている。四つん這いになり、「わんわん」吠えながら歩き回るのがわんわんごっこ。どちらも台詞（？）が決まっていることに共通性がある。

「わんわん」と吠えているしょうに向かって話し掛ける。

むるっち　「わんわ、お名前は？」
しょう　　「わんわんわんわんわんわん」
むるっち　「あれぇ？　これ、しょうかなぁ」
しょう　　「わんわんわんわんわんわん」
むるっち　「しょうだよ、やっぱりしょうだ」
しょう　　「わんわんわんわん・・・ちがう（小声で）」
むるっち　「じゃ、わんわ、お名前は？」
しょう　　「しーたー（小声で）、わんわんわんわん（大声で）」

とまぁ、こういう具合。「わんわん」や「えんえん」としか言わないと決めている子供にそれ以外の普通の会話をさせるのは、一種の知恵比べみたいで、こっちが本気で楽しめるゲーム。

ちなみに「シーター」というのはおばあちゃんちの犬。色白、小顔の美女です。オス犬を２匹飼っているから、全部で３匹。おまけにプレーリードッグの「りーさん」も居るから、それをネタに子供をからかったりする。

むるっち　「このわんわ、シーター？チビ？マイケル？」
なこ　　　「わんわんわんわんわん、わん」
むるっち　「あれ？　りーさんだっけ？」
なこ　　　「ちがうよ、りーさんは犬じゃないもん」
むるっち　「あれ、犬がしゃべった」
なこ　　　「（テレ笑いしながら）わんわんわんわんわんわん」

最近は鍛えられちゃったみたいで、なかなか話してくれないのよね。お母さん、寂しいわ。