ちょっと違うだけなのに＜フレーズ・その１＞

＜様子を見る＞

なこがお昼寝前にトイレに行った。しょうは寝て待ってる。でも自分だけ寝るのは嫌だ。そこでしょうの一言。

「なこちゃんのめんどう，みてくる」

すたたたーっと，トイレの前まで行き，覗いて戻ってきた。「なぁにぃ？　しょうちゃんってば」と，声だけが追いかける。面倒見てくるなら，トイレの戸を閉めるとか，パンツを穿かせて来るとか，いろいろやることがあるでしょうにねぇ。

しょうちゃんは朝からご機嫌斜め。どうも睡眠不足かなぁという気配。病気ではなさそう。何かとなこに突っかかり，泣きべそをかく。そこでなこの一言。

「しょうちゃん，ぐあいわるいね。そんなに怒らなくてもいいのにさぁ」

子供って，確かに具合が悪いと機嫌も悪くなるけど，今日のは違うよねぇ。お母さんもそう思うよ。

『魔女の宅急便』中で，魔女見習いのキキがお世話になるパン屋の「おそのさん」。彼女との出会いのシーンで，おそのさんはお客に「おくさーん，わすれものー，おくさーん」と叫ぶ。そこで，真似っ子しょうちゃんが一言。

「ぼくたーん」

それはおまえじゃ。