誰も居ない公園で

午前８時１０分から，しょうと二人で公園でブランコ。まだ，誰も来てない。犬の散歩やウォーキングの人が通り過ぎるだけである。毎度のことながら「反抗期ぃー飛んでけぇー」と唱えながら，ブランコを大きく揺らす。

その大きく振れるブランコに乗る息子に，むるっちは尋ねた。
「しょーちゃーん，反抗期？　缶コーヒー？」
「んーとぉ，ぎゅうにゅうこーひー」

毎度のことながら，ＡかＢか？と問えばＣと答える。まぁ，ＡかＢかと尋ねてＥと答える「だんな殿」よりはかわいいもんだ。ちなみに，なこはＡかＢか？と問うただけで真剣に悩んで結論がなかなか出ない。

それはさておき。彼はブランコに揺れたまま語りだした。

しょう「あのねー，おかーさん，反抗期ってねー，病気なんだよー」
むるっち「えー，そうなの？　歯医者さんに行くの？　それとも，いつものおばさん先生のとこ（小児科）？」
しょう「歯医者さんだよー。歯医者さんにねー行ったらねー，治るんだよぉ」
むるっち「そーなの？　じゃ，しょうちゃんも今日歯医者さん行こうかぁ・・・」
しょう「しょうちゃんはねー，ばかちんだからね，治らないのー」
むるっち「・・・ばかちん・・・」
しょう「そーだよー」

しょうはブランコに乗っているので，彼の声は遠くなったり近くなったりしながら，むるっちの耳に響いてくるのだ。その内容は，といえば「しょうはばかちん，しかも治らない」・・・んー，だめだ，こりゃ。