リアルな？ままごと

私が家事をしていると，ままごとが始まる。配役は，必ずなこが決める。

なこ「なこがお母さん，お母さんはなこちゃん，しょうはしょうね」
むるっち「いいよぉ」

なこ「じゃ，なこちゃん。お母さん，クリーニング屋さんまで行って来るから泣かないで待ってるのよ。すぐに帰るんだから。分かった？」
むるっち「（茶碗を洗いながら）いいよ。お母さん，しょうはどうするの？」
なこ「えーと，しょう！しょう！　お母さん，ちょっとオリンピックに行って来るから，なこちゃんと留守番してる？」

おいおい！　行き先が遠くなってるってば。

しょう「えー？　しょーちゃん，お父さんだよ」
なこ「じゃ，なこちゃん！お父さんとオリンピック行って来るから，ちゃんとお茶碗洗っておくのよ。お掃除もしておいてもいいからね。じゃ，いってきまーす」
むるっち「オリンピックで何買うの？　お母さん」
なこ「塩とバターと胡椒を少々・・・じゃなかった。塩とバターと胡椒がないからね。買ってくるの。塩とバターと胡椒がないと，何にも作れないからね」

いやいや，味噌汁には要らないと思いますがね。

なこ「じゃ，いってきまーす」 しょう「いってきまーす」

人聞きの悪いままごとだよ。まったく。むるっちがそんなことしたら，私に殺されそうな勢いで泣くに決まってるよ，あんたたち。

（おもちゃをビニール袋に詰めてる音がする・・・しかも，「しょう父さん」と「なこ母さん」がぼそぼそ話をしている。「お母さんはこっちに買い物行くから，お父さんはあっちで買って！　今日のばんごはんは○○にする？」はいはい。わかったわかった。そっちでやってて。戻ってこなくていいよ。ずーっとおもちゃ箱で買い物してて・・・なんて思ってると，テレパシーで戻ってきちゃうんですねぇ。）

なこ「ただいま！　泣かなかったのね，なこちゃん。えらいわね。まだお茶碗洗ってるの？」

大きなお世話だ！

なこ「・・・お土産のジュース買ってきたわよー。今，食べるの？　食べないんだったら冷蔵庫に入れておくわよ。どうするの？　なこちゃん！」
むるっち「・・・今は要らない」
なこ「じゃ，入れとくからね。しょうとケンカしちゃだめよ。ちゃんと半分こなんだからね」
むるっち「・・・はい。お母さん・・・」

なんだかなぁ・・・。と，そこへ「しょう父さん」帰宅。一緒に出掛けたんじゃないの？

しょう「お父さんだよ。ただいまー。くるま，買ってきたよ」

えっ？　あぁ，それはミニカーでしょう。あーびっくりした。