じぶんではきなたぁい！

自分で着脱できるのに（ボタンは種類や大きさによってはできませんが），いつも甘えてやらない男が一人。

しょう「できなぁーい。やってよぉー」

だんな「やれっ！できるまでやれっ！」
むるっち「ほら，こうやって（ウエスト前面に名前を大きく書いて目印にしているので，そこが上になるように）置いておくから，自分でやってごらん！」
なこ「もう大きいんだから，自分ではきなさい！　見ててあげるから自分です・る・の！わかった？」

誰に頼んでも穿かせてくれないから，結局ぶちぶち一人で文句を言いながら足を通し始める。そんなら最初からやれっっちゅーの！　心の中で毒づきながら見守る家族３人。非常に温かい光景ですねぇ。

これがトイレの度に繰り返されるのです。はぁ。

で，今日。３人でお風呂に入り，いつものようにむるっちが最後に出たのですが，今日はたまたま自分の分の着替えだけセットし忘れました。しょうが着替え終わって，湯船に浸かっているむるっちを見に来ては，やいやいうるさいので，ちょっとお願いしてみることにしました。（このとき，なこはひとりで絵本を見てました）

「ねぇ，しょーちゃん！」
「なぁにぃ？　おかーさん」
「あのねぇ。お母さん，自分のパジャマを出しとくの忘れちゃったの。パンツとシャツとパジャマ，お母さんのタンスから出せる？」
「うん！だいじょーぶっ！」

言うが早いか，床をぺたぺた走っていく音がします。おぅおぅ行ったぞ。これでまだ温まってても文句は言われないぞ。

むるっちが風呂から上がって身体を拭いていると，しょうがガードルを持ってきて言いました。

「これぇ？」
「ちがうよ！これフツーのパンツじゃないよ。しょーちゃん」
「じゃ，何のパンツ？」
「（ガードルって教えてもなぁ・・・）オーバーパンツ」
「そっか・・・」

また，とたとた走っていきます。今度はむるっちもタンスの方へ。丁度しょうがタンスからむるっちのパンツを取り出したとこでした。彼はむるっちのパンツをきれいに広げて，正面が上を向くようにセットして言いました。

「じぶんではきなたぁい！」

・・・絶句。成り行きを途中から見ていたなこも絶句。
ま，むるっちは愚図らずに，自分のパンツくらい自分で穿きますがね。ふっ。